41人が本棚に入れています
本棚に追加
正門をくぐると真理さんが私から手を離した
私も忘れていたことなのに律儀だなぁなんて思う
長い並木道をゆっくりと歩いて入り口へそのまま並んで上履きに履き替えた
「私は少し寄るところがあるので、先に教室へ向かってください」
「うん、それじゃ後でね」
そして私は真理さんと反対方向へ歩き出した
このまま歩いて向かうと思わせておいて走り出す、突き当たりの角を曲がりストップお客さんを待ちます
自分でも何してるんだろうって思うけど気付いちゃったから仕方ない
門をくぐった辺りからだろうか誰かにつけられてるなぁって、それでどちらをつけてるか分からなかったから真理さんと別れて彼女を職員室側の道から行かせたって訳
タッタッタッ
足音が近付く
相手が角を曲がった瞬間声を掛けた
「私に何かご用?」
「きゃっ」
その子は驚いて尻餅をついてしまうちょっとやりすぎたかな💧
「ごめんなさい立てますか?」
そう言って手を伸ばす
「すみません助かります」
なんだろこれ、なんか拍子抜けだ…
スカートの裾を叩き終るのを待ってからもう一度声を掛けた
「私に何かご用ですか先輩?」
最初のコメントを投稿しよう!