序章

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「ここに…我が…宝…力…すべて…ある…継いで…くれ…まいか…?」 僕は暫く、考えそして、鍵を受け取った 「あり…が…とう。何一つ…祖父らしい…事が…できな…かった…すまない…」 そう言って微笑むと、おじいさんは、力なく目を瞑りそして、息を引き取った 管財人さんの話だと、屋敷と屋敷の中にある物全てを遺産として、僕に遺しあとは、すべて寄付したらしい おじいさんのお葬式などは叔父さんが済ませてくれた お墓はおじいさんの遺言により、ヨーロッパのある地方にある精霊郷と呼ばれる地に立てられた 僕は急きょ受験する高校を屋敷がある町の高校に変え そして合格した おじいさんの件から四ヶ月が経った今日、屋敷のある町に引っ越すことにした 叔父さん達一家は、叔父さんの転勤でアメリカに行くらしいので丁度よかったと思う 叔父さんの娘、つまり妹は僕と一緒に行くと散々だだをこねたがなんとか説得して別れた 「絶対、会いにきてね。あと週に一回わ電話、あとは毎日メールね」 そう言い残し、妹は旅立った
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