少しの勇気と香りと仕草

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少しの勇気と香りと仕草

過去を捨てるように吐き出した煙草の煙りは 残ることもなく薄く消えた 自分を残すことの出来ない無情さに 胸がやられた あぁ一度も自分の気持ち 伝えて来なかったな その想いは脳をつたって 首すじから指先 足先まで伝わった 感覚が麻痺して痺れを切らした なら俺はどうしたら良かったんだ? 麻痺した手をぐっとつねってみる 自分で伝えた方が良かったのか? 麻痺した手を机にぶつけてみる 誰かに協力してもらえば良かったか? どれが正しいのかさっぱり分からず 考える事にも疲れ 俺は気を失った
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