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何もない空間。
どこなのかもわからない場所で
いつもこの夢は始まる。
じっとしていると
遠くから横に長いブロックが
一直線にこっちに向かってくる。
そのブロックは薄いピンク色で、
何故か顔があった。
とても優しい顔。
何かを話しかけている様だったが、
何と言っているかわからない。
まだ小さかった自分はそれを
「優しいブロック」と呼んでいた。
そんな優しいブロックが
幾つも幾つも自分の体目掛けて
向かってくる。
でも怖くはなかった。
遅いし、優しい顔だったから。
そして、ただただ優しいブロックが
通り過ぎる時間をすごしていると
そいつは突然現れる。
真っ赤な、怒りに満ちた顔をしたブロックが、凄いスピードで向かってくる。
「恐いブロック」と呼んでいたそのブロックが、
自分にぶつかる瞬間……
この夢は終わる。
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