《過去》初恋と消えない傷

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もちろん悲しかったけど、涙なんて出なかった。 こんなことする奴に、負けたくないから…! 粘土を持ち帰ることになり、潰されたそれを親に見られることが恥ずかしくて放課後ひとりで作り直した。 「ばかじゃないの」 振り向いたら4、5人の女の子がクスクス笑ってた… (あいつらがやったんだ…) 怒りが込み上げてきて、思わず立ち上がる ガタンッ 静かな教室に響き渡るイスの音… 意外に響いたから、びっくりして何を言いたいのか忘れてしまった。 女の子たちは、そのすきに走って逃げ出した 「ばかみたい…わたしは何もしないわよ」 また作業を続けた…
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