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それを見ていたみなみは驚きの表情に変わった将に問いただそうとした。
「で、でたらめを言うな!この世界が滅ぶだって?そんな言葉を誰が信じるって言うんだよ!?」
しかし、みなみの問いは将の言葉に掻き消されてしまった。
「ちょっ…兄貴、世界が滅ぶってどういうことよ!」
「…俺が説明しよう…」
「コウ…」
「俺に、任せておけ…」
セイラは頷く。
「コウ、世界が滅ぶってどういうことなの?」
「…そのままの意味だ。この世界が滅ぶ、あいつの手によってな…」
「…あいつ?」
「…魔王・メフィスト・フェレス。この名を、聞いたことはあるだろう?何千年も昔、この世界を滅ぼそうとした張本人の名だ。そして、今この世界を滅ぼそうとしている張本人でもある。そのことを、将にも伝えてもらえないか?」
コウに言われ、みなみはそのことを将に伝えた。暗くなっていたみなみの顔の意味が話を聞いて納得が出来た。納得した二人の顔がより一層暗くなる。
「…その滅亡を阻止するために、我らは解放の時を迎えたのです」
セイラの言葉を最後にかなりの沈黙が続いた。
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