第一章・出会いと始まり

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「コウは私のことを護るために解放の時を迎えたって言ってた。だったら、セイラだって兄貴を護るって言ってたんじゃないの?」 「そ、そりゃそうだけど…」 「だったら大丈夫!…多分……」 「なんで急に弱気になるんだよ…」 「と、とにかく!兄貴が行かないなら私一人でも行くからね!」 「…はいはい、分かりましたよ…俺も行く。みなみを一人にしたら何しでかすか分かったもんじゃないからな?」 「何ですって!?」  側で二人の様子を見ていたコウとセイラは温かく笑っていた。  将とみなみは最初の命令として、コウとセイラに自分達と主としてではなく対等に、自然に付き合うようにと命じた。コウとセイラも最初はその命令に戸惑いを見せていたものの、命令とあらばとそれを承諾した。  四人の旅は、今ここに始まりの時を迎えた。
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