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苦笑いしながらも自分の指輪に目をやると、その輝きが一層強くなっているのがすぐに分かった。
「兄貴!指輪の輝きが…!!」
そう言われたものの、将にはサファイアの輝きしか見えないため、みなみが何を言っているのか分からない。
「だ、だから、俺にはサファイアの輝きしか…」
そう言いながら自分の指輪に目をやると、やはり輝きが増していた。
「お、俺のもだ!な、なんで?」
『…それは、ルビーとの共鳴反応です…』
「へっ…?今の、誰?」
「聞こえたでしょ?」
「あぁ…でも、女の人の声だった」
「…嘘!女の人の声なんて、私聞こえなかったよ?」
二人は顔を見合わせて驚いていた。なんせ、二人の聞いた声は全くの別物だったからだ。
「ねぇ、これってどういうこと?なんで、私と兄貴の聞いた声が違うの?」
「俺が聞いた声は、確か『ルビーとの共鳴反応です』って…」
「ルビーって、私の?」
「さぁ?でも、輝きが増したことと何か関係があるのかもしれないな…」
『ご推察の通りですわ…』
その言葉が終わるや否や、二人の宝石が輝きの激しさを増し、辺り一面を光が包み込んだ。
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