第一章・出会いと始まり

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 苦笑いしながらも自分の指輪に目をやると、その輝きが一層強くなっているのがすぐに分かった。 「兄貴!指輪の輝きが…!!」  そう言われたものの、将にはサファイアの輝きしか見えないため、みなみが何を言っているのか分からない。 「だ、だから、俺にはサファイアの輝きしか…」  そう言いながら自分の指輪に目をやると、やはり輝きが増していた。 「お、俺のもだ!な、なんで?」 『…それは、ルビーとの共鳴反応です…』 「へっ…?今の、誰?」 「聞こえたでしょ?」 「あぁ…でも、女の人の声だった」 「…嘘!女の人の声なんて、私聞こえなかったよ?」  二人は顔を見合わせて驚いていた。なんせ、二人の聞いた声は全くの別物だったからだ。 「ねぇ、これってどういうこと?なんで、私と兄貴の聞いた声が違うの?」 「俺が聞いた声は、確か『ルビーとの共鳴反応です』って…」 「ルビーって、私の?」 「さぁ?でも、輝きが増したことと何か関係があるのかもしれないな…」 『ご推察の通りですわ…』  その言葉が終わるや否や、二人の宝石が輝きの激しさを増し、辺り一面を光が包み込んだ。
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