第一章・出会いと始まり

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「…我が名は『セイラ』。サファイアに宿りし精霊騎士なり。主をお護りするため、ここに解放の時を迎えた…」  それを見ていたみなみは驚いたような表情を浮かべる。 「兄貴…さっき兄貴が言ってたの、今分かったよ…」 「えっ…?」 「私、この人がなんて言ったか分かんないの…」  みなみと将は驚きを隠せないでいた。指輪の輝きと同じように、声も聞こえなかったのだ。それを見ていたコウとセイラが二人に説明を始めた。 「…つ、つまり、私はコウに選ばれた者だから、ルビーの輝きしか見えないし、コウの声しか聞こえないってこと?」  コウは頷く。将もセイラと同じことを教えてもらっているらしく、みなみと同じ反応を示した。 「そういうことだったのか…だから、俺にはサファイアの輝きしか見えなかったんだな?」  セイラは頷く。将とみなみは顔を見合わせていた。それは、驚きと喜びの両方からくるものだった。 「兄貴…本物だ!本物の精霊だよ!!」 「あぁ!俺、精霊なんておとぎ話だけかと思ってたよ…」
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