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「…我が名は『セイラ』。サファイアに宿りし精霊騎士なり。主をお護りするため、ここに解放の時を迎えた…」
それを見ていたみなみは驚いたような表情を浮かべる。
「兄貴…さっき兄貴が言ってたの、今分かったよ…」
「えっ…?」
「私、この人がなんて言ったか分かんないの…」
みなみと将は驚きを隠せないでいた。指輪の輝きと同じように、声も聞こえなかったのだ。それを見ていたコウとセイラが二人に説明を始めた。
「…つ、つまり、私はコウに選ばれた者だから、ルビーの輝きしか見えないし、コウの声しか聞こえないってこと?」
コウは頷く。将もセイラと同じことを教えてもらっているらしく、みなみと同じ反応を示した。
「そういうことだったのか…だから、俺にはサファイアの輝きしか見えなかったんだな?」
セイラは頷く。将とみなみは顔を見合わせていた。それは、驚きと喜びの両方からくるものだった。
「兄貴…本物だ!本物の精霊だよ!!」
「あぁ!俺、精霊なんておとぎ話だけかと思ってたよ…」
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