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だからと言って、僕は司の後を追おうとは思わなかった。 司はそんなことを望んでいない、と綺麗事を言うのは簡単だ。 だが、そうではない。 僕は、司の死を信じたくなかったのだ。 もしかすると、今が夢の中で、目が覚めると隣に司がいるかもしれない。 そんな虚しい希望を捨てきれなかったのだ。  
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