嵐の前のなんとか

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「何だよユチキィ。年寄りみてーな事言ってんなよ」 「そーだぞまっつん、だからHRで居眠りなんかして放課後呼出し食らうんだ」 「いいじゃん、俺は季節感を大切にする男なんだよ。つか 変なあだ名は止めろ、のりピーにりょーちん」 「「お前もだよ」」 「「「………」」」 季節は春うらら。 遅咲きの桜が満開の四月に、俺、松田諭吉ーマツダユキチーは晴れて高校二年生になった。 クラスは2ーC。 一年の頃から仲の良い中元紀章ーナカモトノリアキーと川村亨ーカワムラリョウーの二人も一緒だ。 うん! なんて順風満帆な新学期なんだ、俺!!! …とかなんとか考えてたら、春の妖精が俺を夢の国へと誘い(いざない)やがった… しかも真ん中の最前列で。 んで、気持ちよーく目覚めた俺の目の前には福担(福山茂・担任)が世にも恐ろしい笑顔で仁王立ちしていましたとさ… ちゃんちゃん☆ …… ちゃんちゃん☆じゃねーっ!!! くっそう…あいつら(のりピー&りょーちん)俺の事見捨てやがった…!! 「…あのー、俺達もう帰るから」 (うっそ!もう帰る準備したの!?俺が打ちひしがれている間に!!) 「ちょっ!俺もかえ「お前は呼出しだろ??」…うん」 「バイバーイ諭吉!」 「じゃあな松田」 「ばいばーい…」 …本当に帰ったよ、あの二人… つか… 「呼び名戻ってるし…」 あーあ、いい天気だなぁマジで…
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