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それからどう食堂に来たかは記憶にないが、オレは食堂でカレーをつついていた。
母親もオレの向かいの席で愛想よく知人の相手をしながらカレーを食べている。
(オレのトキメキを返せ…)
幸か不幸か、あの可愛らしい美少女…いや少年の姿はない。
(あの髪、地毛なんかな…男とかマジもったいないなぁ。ああいう顔って小さい頃は苛められそうだよな)
「ちょっ栄二!!?」
思考を読まれたかとギョッとしたが、なんてことはないカレーに醤油をぶちまけていただけだった。
半分程残っていたカレーは見事に醤油くさくなっていたし、周りからもクスクスと微笑ましい笑い声が聞こえたがオレは只々ショックにうちひしがれていた
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