ゲームの始まり

2/7
前へ
/228ページ
次へ
「・・・うぅ」 光りが失われた視界にまた光りが入り込む 「ここは・・・?」 見渡す限り緑の草 「此処・・・どこだ?」 こんな場所に見覚えはない こんな場所に来た覚えもない だけど不思議と嫌な感じはしない 居心地がいい だけど此処にいちゃいけない気がする 「とりあえず移動してみよう」 移動しようとする 急になにか気配を感じた 「・・・!」 なんだ? いや、もう後ろにいる だけど振り向けない いや・・・振り向こうと思えば振り向ける 振り向いてはいけない気がする そうだ、逃げればいい 「な・・・!」 足が動かない 気配は消えない まだ後ろにいる 振り向くか? そう思った途端、足が勝手に動き始めた 「な、ちょっ!?」 自分の意思とは別に動く足 体が後ろを向く そこには人が立っていた 「やぁ」 その人は声かけてきた とても優しい感じの声だ だけどおかしな所が一つ 首から上が影で隠れていて全く見えない ここらへんで影になっている場所は無い 影になりそうな場所もない 体が自分の意思とは別に警戒している 「そう警戒しなくてもいいよ」 恐ろしく優しい感じの声 「僕は君に忠告しにきたんだ」 「・・・忠告?」 何を言ってるんだ?
/228ページ

最初のコメントを投稿しよう!

670人が本棚に入れています
本棚に追加