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浩美は喋りたくてウズウズしている。
「もう~しょうがないな~!
聞くけど急に『お前だー!』とか大声だすの禁止だかんね!」
「へっへ~ありがとうございます理奈様~!」
「それで?
どんな噂?」
「それがね…。
最近『変な生き物』が目撃されるようになってるの」
「ツチノコとか?」
「そんなんじゃないわよ。目撃される生き物は人によって違うんだけど…」
「ちょっと待って?
いっぱい種類がいるってこと?」
「そういうこと」
「えぇ~ヤダ~!」
「隣のクラスの祐介君が見たって言うの。
あの人野球部でしょ?
部活終わって帰り道に自転車乗ってたんだって。
そしたら電柱の下に何かがうずくまってたの」
「うんうん」
「『酔っ払いのオッサンかな?』って思ったんだけど、
だんだん近づくと凄く臭いんだって。
んで良く見ると『そいつ』だったってワケ」
「…どんななの?『そいつ』?」
「祐介君の話だと、
『何種類かの犬を半分溶かして混ぜ合わせた』みたいなヤツだったらしいわよ」
「うぇ~気持ち悪い…」
「んでね。
その半分溶かした犬はそれぞれ生きてるみたいで、
鳴いたり息してたりしてたみたい」
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