その手

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その手

ただ君に逢いたくて。 逢いたくて逢いたくて、ただ側にいて欲しくて。   そっと小さなその手で僕を離さないで、僕もずっと離さないから。   あの日、二人自転車で向かった海岸線。   今では僕の秘密の隠れ家。   潮の風、波の音、海鳥の鳴声と強い日差し。   コンビニでパンを買ってピクニック気分ででかけたね。   危ないからと離さないその手、いつもより愛しく感じたその手、今じゃ遠く届かぬその手。  
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