序章

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「ちょっとー!シカト?!」 「聞いてるっつーの。ただ‥聞き捨てならないセリフまで聞こえた気がして…。」 「ひっどーい!あたし良いお嫁さんじゃない!もう起こしてあげないから!」 前言撤回!たまに愛しいなんて思いません。 「嘘だって!毎日感謝してるよ?えりは頑張ってくれてる!」 「…ぶー…あ!今日出かけて来るからね?」 「…はっ?聞いてねーよ!」 「うそー?ちゃんと言ってたじゃん!…話聞いてなかったでしょ?」 「ちゃんと聞いてたし!言い忘れてたの、そっちだろ…」 彼は呆れたように呟いた。 「………?」 「…ほーらな?…まぁ、あいつと会うんだろ?」 「そうだよ!いいでしょ?!」 「はいはい…。」 ちょっと曖昧な返事だった気もするけど、この件は了解を得られた。 …その相手こそが、私の過去に深く関わっている人。 今でも約束は守ってね? そして、これからもずっと…。
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