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母は私の存在そのものが
見えない様に振る舞った
弟ははじめこそ
不思議そうな顔で
いたけれど、
それが普通なんだと
認識するようになった。
父の『仕付け』は
日が経つにつれて
酷くなっていった
3、5日にいっぺん程度が
次第に2日にいっぺん
ちょっとすると毎日の様に
理由は些細な事だった
私の返事が小さいだとか
そんな理由
理由は段々と父の
『機嫌が良くないから』
『虫の居所が悪いから』
にすり変わっていたけど
私も段々その当たり前に
慣れてきて
その理由が不当だとか
理不尽だとかは
考えられなかった。
とにかく、
私が悪いんだ…
それが
私にとっても
多分父にも
当たり前になっていた。
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