幸運少年

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開けっ放しの戸から出てきたのは間違いなく美少女だった。 サラサラで一本一本が細く真っ直ぐな金髪ロングヘアー。可愛らしい眼。瞳は綺麗な金色。スレンダーな身体。肌は雪の様に白い。 少女は黒板に白いチョークで名前を書いた。 「神上女神(かみじょうめがみ)です。皆さん、宜しくお願いします」 お辞儀をして、微笑んだ。 男子も女子も、誰もがポカンと口を開け、少女に見とれている。 ウオォーーーーー!! 再び野太い歓喜の叫び。 「おいおい、良いのか? こんな平凡な高校に、こんな天使みたいな美少女が転校してきて」 「来ちゃったもんは仕方無いだろ? それとも草太は嬉しくないと?」 「いや、それは大いに嬉しい限りだ!」 「ならば叫べ!!」 ウオォーーーーー!! 「すまんねー神上……こんなうるさいクラスでー」 「いえいえ、楽しそうなクラスで安心しました。すぐに馴染めそうです」 「お前は良い子だなー。それじゃーちょっと耳塞いどけー」 先生と神上さんが何か話しているが、この騒ぎでは全く聞こえん。俺も騒ぎに参加してる訳だが。 ん? 何で神上さんは耳を塞いでんだ?
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