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「先…………生?」
「ナニ?薫宮サン。」
貴方は誰ですか?
先生は、あたしの手首を掴んだまま放さない。
「先………生、」
「俺にキスして欲しい?」
「は…………」
「もし、」
先生は似合わなく真剣で、
あたしは恐かった。
「もし…このまま俺が君にキスしたら。きっと、゛先生と生徒″の関係は崩れるよ。それでも、俺と付き合う勇気ある?」
あたしは、自然に涙が一筋、二筋流れ落ちた。
何も悲しくなんか、ない。
だけど…………
「…………もし、しなくていいって言ったら?」
先生は、あたしの手首をキツく掴むのを緩める。
「もう………ここへは来ないで。」
「そ…んなっ!」
聞くのは恐い。
だけどね、先生。
「…ねぇ、先生はさ」
このチャンス、逃したくない。
もし、先生が、
あたしのカラダが目当てで。
他に女の人がいたり、
花畑先生と付き合っていたり
「先生は…………私のこと、好きですか?」
私のことを、
これっぽっちも好きではなかったとしても…
「そうじゃないって、言ったら?」
「……………」
涙が止まらなく、流れ落ちる。
先生は、あたしの手首を掴んだまま、
あたしを強く見ていた。
「わたしの答えは決まってます…」
「じゃあ答えてよ。」
「知ってるくせに…」
ねえ…先生………?
「先生、あたしを抱いて下さい…」
先生はー……
「…なら、君からキスして。」
「え?」
「早く。気、変わるかもよ?(笑)」
「……目、つぶって下さい……////」
「いいよ。」
あたしは震えながら、顔を真っ赤にして、
目を瞑った、綺麗な顔の先生にそっとキスをした。
パシッ
「/////っ」
先生が真っ直ぐにあたしを見て、手首をまた掴んで。
したことないような、濃厚なキス。
先生?
暇つぶしだっていい。
それでも、
これが先生の愛し方なんだと、信じるよ………
新堂センセ。
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