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「薫宮さん、貴女ほんと新堂先生が好きなのね」
「みんな女子生徒はそうですよ。男子は先生が好きみたいですけど」
「………お口が達者ね」
「ほんとのことですよ?人気なんです、花畑センセ」
クスッ
あたしの微笑みに。
「…貴女にはついていけないわ。新堂先生の前ではもっと可愛くしないと…逃げられるわよ。」
「・・・・」
ついていけないって、ついてきても振り落とすよ!!
それに。
先生の前では可愛くなんて。
そんなの当たり前じゃない。
あたしは新堂先生が大好き…
花畑先生に勝てるものなんて、
きっとそれ以外無いデスヨ。
花畑先生。
「先生…?」
「何かしら?」
先生は机の上につまれた書類をペラペラめくって、チェックし、
最後には座っちゃってる。
あたしの目なんて見ない。
でもあたしは、
先生の目を見なければならない。
先生を真っ直ぐ、
向き合って、見つめなければ…
「花畑センセ…」
本当はこわいけど。
本当は辛いけど。
「あたしは先生が好きです。」
花畑先生、
「新堂先生を……愛しています。」
貴女が本当に、
あたしのライバルになるならば。
「貴……女、」
「先生が、好きなんです。」
貴女が本当にあの人を愛しているならば。
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