エピローグ

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『ゴゴ!できるだけ根を痛めないように植樹をお願いしますよ。あっ、サイモンはガーファンクルと喧嘩しないで!』 そう、現場仕事に従事するピクシィは、過去において「ぷるぴくかぶれ」の被害を受けた者たちであった。そして彼らの体には十分な免疫が出来ており、どのぷるぴく虫と接触しても再び侵される事はない。 さらにトロイア王国では、この全員の体内から培養された「対ぷるぴく虫用魔道ワクチン」の研究が急ピッチで進められていた。 この技術は最近トロイア王国に移住を遂げた、旧世界の医学技術者と魔法科学によって解明された、全く新しい分野であった。 『100年前の黒笠王(くろがさおう)の時代には魔法の力を持ってしても解明できなかったこの技術・・・今となっては希望と未来がある。黒笠王、トロイア王国も一歩づつ、進歩していきますぞ。』 いつの間にか現れた夕日を見つめながら、ポーは一人呟いた。 さて、この仕事が終わったら部屋に戻って書類の整理ですな。ポーは頭にその光景を思い浮かべると、上空で待つヘリストリスを見上げた。 『今日も良き日であった!なあ、チビタンク。』 『((&%$!!!』 ポーの右腕にすっかりなついてしまったちび虫が答えた。ポーは再びそのヘンな名前を呼び、そっと撫でた。 夕日がコロニーと虹の谷を、暁色に染めていた。 おわり♪ *1:DLでは太陽は「西から東に」現れて没します。それ以外の東西南北の表現は旧世界と同一です。
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