11198人が本棚に入れています
本棚に追加
「いっ、急いで助けに行きましょう!」
シルフィードの提案に皆一様に頷いた。
先程まで文句を言っていたルビィやプリムも例外ではない。
慌てて屋敷の外に向かうと、まず目に入ったのが倒れているリリーナだった。
「リリーナさん!?しっかりして!」
皆が心配になって彼女へと駆け寄り、声を掛けるが、全く気付く気配はない。
「ミントちゃん、回復をお願いします」
「――(こくっ!)」
シルフィードの指示に頷くと、彼女はリリーナに回復魔術を施し始めた。
しばらくして
「っ!?………ここは?」
リリーナは無事に目を覚ました。
「よかった…。さっそくで悪いんですがリリーナさん、何があったんですか?」
メイド達は安堵の溜息をつくと、シルフィードが代表して何があったのか尋ねる。
私もよく覚えてないのですが、と前置きしてリリーナは自分の身に起こったことを話し始める。
「―――そして、マリアお嬢様が第二解放して私の魔術を脱出した後、やられたんだと思います」
彼女の話を聞き終えたメイド達は一気に暗くなった。
するとその直後、森の方から何度か爆発音が聞こえ始めた。
最初のコメントを投稿しよう!