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激動の夜を過ごしたギル達11人だったが、当然使用人である彼らの朝は早い。
「あっ!リリーナさん、おはようございます」
朝食の準備に向かう途中、ギルはリリーナに挨拶をする。
「おはようございます、ギル。体調の方はもういいのですか?」
昨夜の闘いで急に魔術を使った反動で苦しんでいた彼を心配したのだろう。
彼は優しく微笑むと
「えぇ、もうすっかりよくなりましたよ。リリーナさんの方こそ、大丈夫だったんですか?」
そう言って、今度は彼女の事を尋ねた。
「私は昨日のうちにミントが回復魔術を施してくれたので、特に問題ありません」
リリーナもそれに軽く微笑んで答えた。
そのまま二人は軽く談笑しながら厨房へと向かった。
「ん?リリーナさん、あれってプリムじゃありませんか?」
二人が厨房の近くに差し掛かった時、ギルは廊下をふらふらと歩くネコミミメイドの姿が目に入った。
「本当…ですね。あの娘はふらふらと、いったい何をしているんでしょう?」
あまりに彼女がアレだったので、さすがの二人も心配になった。
「プリム、そんなにふらふらして大丈夫ですか?」
彼女の下へ駆け寄り、声を掛けた。
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