a peaceful day and vacation

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  その後、ギルはリリーナに励まされながら厨房に向かったのだが 「………ここも酷いですね」 「メイド長として恥ずかしいです」 あまりの悲惨な状況に、二人は同時に溜息をついた。 厨房がカオスと化していたのだ。 部屋の中にはレンとミントがいたのだが 「「………」」 二人共、無言のまま薄ら笑いを浮かべ、作業をしていた。 それが普通に料理をしていたのなら、カオスとは言い表さないだろう。 だが、二人の行動はあまりに常識から掛け離れていた。 レンは葱を包丁で刻む続けていて、もはや原形をとどめていなかった。 ミントは鍋を空焚きし、おたまで掻き回している。 そして、二人をよく見ると、目の光を失っている。 「「はぁ…」」 この状況を見たギルとリリーナは、朝にも拘わらず疲れてしまった。 だが、疲労の原因はそれだけではない。 朝から会うメイドは、シルフィードとステラを除いて、皆何かしら問題があったのだ。 「とりあえず、二人を正気に戻し、朝食の準備をしませんと…」 「…後でお説教です」 ギルとリリーナは二人を気絶させた後、急いで朝食の準備に取り掛かった。  
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