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「そんなこととは失礼だな、甘味は世界平和と同じ位大切だ」
「甘味と同列にされるなんて、安い世界平和もあった物ね…」
「いつの時代も人々は甘味が原因で争う」
「いったいいつの時代よ」
二人のやりとりを暫く聞いていた薫だが、ふと教室を見回すと、もうほとんど人が残っていないことに気付いた。 教室の外から騒がしい声が聞こえてくる。時計は三時を指していた。ずいぶん話し込んでしまったらしい。
自分達もそろそろ動いた方が良いかなと思った薫は二人に話しかけた。
「このまま二人の話しを聞くのも楽しそうだけど、そろそろ大会のことも考えたらどうだい、伊織も千尋も負ける気は無いんでしょ」
「もちろん!」
「ケーキのため!」
二人はそれぞれ別の答えを同時に答えた。
「だったら、もう少し本気になった方が良いと思うよ、私が止めないと二人の会話は毎回エンドレスになる」
「それは毎回伊織が馬鹿みたいなこと言ってくるから!」
「だから止めなって、取りあえずこの後だけど第2模擬戦エリアに行ったみない?どんなところで戦うのか見てみたいしね」
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