第一話:キャティ発情!?魔界の媚薬は恋の味!

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  「痛っ!!」 「あっ……!! ご、ごめん禁児……」 突き飛ばされた禁児の声でハッと我に帰ったキャティが、慌てて謝罪します。 「……やましい気持ちは無かったんだけどな。ショックだよ、何か。心配しただけなのに、キャティには伝わらないんだな」 そりゃあ普段の言動がアレですから。 「ちゃ、ちゃうねん! ……ほんまにちゃうねん。何か急に身体が……」 「いいよもう。俺は部屋に戻るよ。それ、いらなかったら無理しないでいいから。それじゃ」 衣服の埃を払いながら、禁児がゆっくりキッチンを出ようとします。 「いやっ! 禁児……待って……! ウチ、ほんまに……」 「いいっつってんだろ!」 引き止めようとするキャティを冷たく引き離す禁児。 そして、禁児は振り返る事無く、自室への道を歩き始めました。 「禁児……。イヤや……ほんまにごめん……禁児……」 後に残されたのは、綺麗に飾り付けられたケーキと食べかけのフィッシュバーガー。 そして泣き伏せるキャティでした。 (ククク……これでキャティは間違いなく俺の部屋に謝罪に来る。もし来なければ俺から訪ねてやればいい。今の状態のキャティなら変な意地を張る事は無いだろう。完璧だ! 完璧な作戦だぁ!) そして、当の禁児はクックッと含み笑いを浮かべながら、廊下を一人歩きます。 あれ? どうしましょう。 本気で殺したくなってきましたよ、コイツ。  
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