第一話:キャティ発情!?魔界の媚薬は恋の味!

15/18
前へ
/182ページ
次へ
  「え……あれ? 禁児さんと、キャティさん……既にそういう……あれ?」 キィナが未だに混乱して立ちすくみます。 「あ、ああ……。そ、そそそういう事なんだ。分かるだろ、キィナ。な? だからとりあえず、出てくれないかな?」 禁児が額に汗を浮かべて言います。 もし、キャティに薬を使ってる事がキィナに感づかれようものなら、大変な事になります。 ともかく、禁児は大慌てでした。 「あ……。そ、そうですね……。そうですか、お幸せに……。ふぇぇ……」 涙を流して、キィナが答えて踵を返します。 (よしよし、危ない危ない。だが、これでもう障害は……) 「そういえば禁児さん……」 「は、はぃぃ!」 ふと、後ろを向いたままのキィナが声をあげます。 「ホシクナールZ……ってなんですか?」 「ムギャバァ!」 いきなり飛び出したNGワードに、禁児が声をあげました。 「ど、どうしたんですかっ!?」 慌てて振り返るキィナを、禁児が手で制します。 「い、いやははは。どど度℃どうしてそれを?」 テンパりまくる禁児。 顔はひきつり、身体中から汗が噴出します。 「いえ、居間で禁児さんがそんな事言って騒いでたって、ノインさんが……」 「ノイイイイイン! 余計な事をぉぉ!」 思わず叫ぶ禁児に、キィナが訝しげな表情を浮かべるのでした。  
/182ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6878人が本棚に入れています
本棚に追加