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やがて光が止むと、禁児は水晶球の中で鎖で繋がれていました。
「らめえっ! 冷たい鎖が食い込んで……食い込んでぇっ!」
水晶球の中で悶える禁児。
もう割っちゃって下さい。
「ノイン、大丈夫やった!? 禁児に変な事されへんかった?」
既に衣服を纏ったノインに、キャティが問いかけます。
「……大丈夫。でも……」
ノインが少し俯きました。
「でも……なんや? 何かされたんか?」
心配そうに問い質すキャティに、ノインが静かに答えました。
「……結局、赤ちゃんの作り方分からなかったです。キャティさん、キィナさん、教えて下さいませんか?」
その言葉に、さーっと青ざめる二人。
ノインの期待に満ちた眼差しが、二人にちくちく突き刺さります。
「ち、ちいと待っとってな!」
そう言ってキャティとキィナがひそひそと作戦会議をします。
「……どうしましょう、キャティさん」
「せやな……。何とか上手くオブラートに包みながら説明せなあかんな……」
「そ、そうですよね……」
「キィナ! ここはウチより丁寧なキィナの方がええやろ」
「ええーっ! 私ですか!?」
「もしキィナが無理やったらウチが行く。せやから、頼むわ」
「わ、分かりました。さりげなく、かといって間違った知識ではなく、比喩を交えて上手く説明……してみます」
作戦会議が終了し、キィナが決意の瞳でノインの目の前に移動します。
「ノインさん、よく聞いて下さい」
「……にゅ」
キッとノインを見据えるキィナ、頷くノイン。
キャティとノインが見つめる中、キィナがゆっくりと口を開きました。
「……ここにバナナがあります」
アウト!キィナアウト!
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