第二話:ノインたんのドキドキ性教育

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  「……にゅ。バナナ」 ノインが何やらメモ帳を取り出して、色々と書き記します。 キィナの緊張が大きくなりました。 「……バナナをどうするんですか?」 純粋な瞳をキラキラと輝かせるノイン。 キィナがそらもう目をグルグル回して慌てます。 「えっと……本当はバナナじゃないんですが、今はバナナで説明しますねっ」 そう言ってキィナが手をかざすと、本当にバナナが現れました。 武器の他に非常食も召喚できるんでしょうかね。 「はい。このバナナを……」 「……バナナを?」 そこでキィナの動きが止まります。 どうやらその後のズンドコ節については、どう説明しようか考えて無かった模様です。 キィナの額からダラダラ流れ落ちる汗。 ちなみに、表情は仮面をはっつけたように笑顔です。 キラキラした瞳で次の言葉を待つノイン。 横で心配そうに見守るキャティ。 キィナの混乱と焦燥は、その胸の大きさとは正反対にどんどん膨らみます。 そして次の瞬間、事件は起こりました。 「バナナを……こうするんです!」 グニュッ! 「ふにゃああああ!?」 突如キィナが、隣に居たキャティのあの部分を、ジーンズの上からバナナで突いたのです。 何て言うか、キィナちゃんご乱心です。 「いきなりなにすんねん! アンタは禁児かい!」 たまらずキィナをはたくキャティ。 「ぶ、ぶちましたね!? ロクナにもぶたれた事無いのに!」 キィナちゃん破損中です。 「いきなりバナナでウチのデリケートゾーン急襲しといて何言うてんねん!」 「キャティさんこそ、人に頼んどいて何するんですか!」 そして始まる女の争い。 ノインはそれを黙って見つめながら、メモ帳にペンを走らせました。 ノインのメモには、こう記されています。 『赤ちゃんの作り方』 ――バナナで急所を打つ。  
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