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駅前通りにひっそり佇む3階建てビルの2階、そこに喫茶店『ファム』はあります。
アフロ先生を待つにふさわしい、アメリカナイズされた内装の店内で、三人はチョコパフェを食べていました。
ちなみにこのビル、1階はオカマバーで、3階には探偵事務所があるそうですが、それはまた別のお話。
「……アフロ先生の家に行くんじゃ無かったんですか?」
「アホかい! 確かに危険は覚悟しとったけど、人語を解する謎の生物なんて想定外や。付き合っとれんわ、ほんまに」
「でも、ここはまずかったですかね……」
キィナが辺りを見回しながら言います。
確かにこの喫茶店は連日大繁盛。
若い女性客やカップル、はたまたご年配の方まで、皆一様に特製のスイーツに舌鼓を打っています。
和洋の菓子を取り揃え、一流の職人が揃っているこの店は、度々雑誌で紹介される程の有名店なのでした。
そして、ただでさえキャティ達はそこそこ美人と言っても良い容姿をしている上に、フランス人形のようなゴスロリノイン付きです。
三人は、周りの客達からかなりの注目を浴びていました。
そんな中で、バナナで急所を打つだの男の船で豆を刺激するだの、そんな会話を繰り広げようものなら、それはもう大変な事になる事は明らかです。
ここはアフロ先生の手腕に賭けるしかありませんでした。
「それにしても、もう一時間半経ちますけど……」
キィナが携帯電話を開いてこぼします。
チョコパフェも、既に一人三つを食べ尽くしていました。
てか、食べ過ぎですアンタら。
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