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「アフロ先生! 言ってる事変わりませんから!」
「もっとオブラートに包んだってや!」
慌ててアフロ先生に抗議する二人。
それに対して、アフロ先生は表情を変えずに二人を手招きします。
キャティとキィナは一瞬顔を見合わせ、アフロ先生の側に移動しました。
「……お前達は一体何がしたいんだ?」
小さな声で二人に問うアフロ先生。
キャティとキィナは呆気にとられたまま、黙って耳を傾けます。
「ノインはもう高校生だぞ? それなのに性について知識が無さすぎる。この期に及んで遠回しな言い方でお茶を濁して、理解出来なかったらどうする気なんだ?」
「そ、それは……」
「この喫茶店の中だけでも、スケベそうな男が沢山居る。中途半端な知識をノインに植え付けて、危険な目にあったらどうする? 責任取れるのかお前ら」
「せ、せやな……」
「お前達はノインの純心さを理由に、自分が言いたくない言葉を避けているだけだ。下品だろうが恥ずかしかろうが、必要な事はしっかりはっきり伝えてやるのが、本当の友情じゃないのか?」
キャティとキィナは、ぐぅの音も出ずに黙りこくります。
「分かったら、とっととノインに……ん? ノインがいないぞ」
「へっ!?」
アフロ先生の言葉に、二人がノインの居た方向に目をやります。
そこには空のチョコパフェの容器と、ノインの分のお代、そして『眠いので帰ります』と書かれたメモが置いてありました。
さすがハイパーフリーダムです。
「全く……仕方ないですね。アフロ先生ありがとうございます! あとは私達で頑張ります!」
お代を置いて、キィナとキャティが勢い良く頭を下げました。
「ああ、しっかりやれよ」
手を振るアフロ先生に見送られ、二人はノインを追って自宅へ走りました。
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