卒業と春

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でも、どこかでサユから話しかけてきてくれるのを期待してた それから毎日 学校の卒業式の練習 やっぱりダルい でもあと少しだから毎日行った 神奈川県の公立高校の合格発表を見に行くために1日休んだ その日は茨城も合格発表の日だった 中学校全然人いないんだろうな…。 そう思いながら朝の電車の窓にうつる景色を見ていた 合格発表を見に行く意味があるのかわからなかったけど一応見に行った でも見に行く意味はあったんだ 何気ないことが 人生を変えるものなんだ 一生懸命番号を探した 8往復くらいしたな 何回見ても番号がなかった そう 結果は不合格 当たり前だ テスト中に寝てたんだから 私立かぁ お金かかるな 空を見上げた 鳥が飛んでる 鳥はイイな 受験とかないんだもんな 鳥のフンが降ってきた よける元気もなくヒットした 泣きっ面に蜂じゃなくて 泣きっ面にフンだな 意外と笑い事じゃない 水道で頭を洗ってたら別の人が来て靴の裏を洗ってた 高校の制服じゃなかったからちょっと話しかけてみた 「犬のフンですか?(笑)」 「はい(笑)」 「俺は鳥のフン(笑)」 頭を洗ってて相手の顔は見えなかった 「受験落ちたし、フンも落ちた…最悪」 「私も落ちました…(笑)」 なんか楽しかった 洗い終わって相手の顔見たらタイプじゃないけどキレイな顔してた ただ物事に無関心な感じだった あっ タオルがない 制服に水がしたたった 「あっ良かったらタオル使って?」 タオルを貸してくれた 冷たい顔してるけど優しいんだな もちろんそんなことは言わない 「ありがとう♪助かる!」 疑問に思ったのか 「そう言えば見ない制服だけどどこ中?」
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