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「あんたさ――――生ま――かった――――――いら――死―」
「―近寄―な―――気色悪――――――悪魔―子――――」
毎日のように繰り返される言葉は、俺の中で大きな闇になっただろう。
毎日のように母親に殴られ、蹴られ。
幼かった俺は、何故母親に殴られているのかも
わからなかったのだろう。
必死に頭を抱え、ただただ同じ言葉を繰り返していた。
―…ごめんなさい…―
自分は何もしていないのに。
何故痛い思いをしなきゃならないのか。
幼い俺は真夜中に家を放り出され、ドアに鍵をかけられた。
最初は怖くて怖くて仕方がなかったが、今となっては平気で。
家の近くにある公園にまで行っていたんだ。
電灯のおかげで少し明るい公園のベンチ。
俺はそれに腰掛けぼんやりと空を眺める。
月も星も隠れた夜空。
そこで、アイツと出会ったんだ
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