†0†

2/4
554人が本棚に入れています
本棚に追加
/135ページ
      「あんたさ――――生ま――かった――――――いら――死―」         「―近寄―な―――気色悪――――――悪魔―子――――」             毎日のように繰り返される言葉は、俺の中で大きな闇になっただろう。     毎日のように母親に殴られ、蹴られ。     幼かった俺は、何故母親に殴られているのかも わからなかったのだろう。   必死に頭を抱え、ただただ同じ言葉を繰り返していた。           ―…ごめんなさい…―         自分は何もしていないのに。   何故痛い思いをしなきゃならないのか。         幼い俺は真夜中に家を放り出され、ドアに鍵をかけられた。         最初は怖くて怖くて仕方がなかったが、今となっては平気で。     家の近くにある公園にまで行っていたんだ。           電灯のおかげで少し明るい公園のベンチ。   俺はそれに腰掛けぼんやりと空を眺める。     月も星も隠れた夜空。           そこで、アイツと出会ったんだ    
/135ページ

最初のコメントを投稿しよう!