運命の分岐点

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「入学式、長かったな。」 光が疲れたと言わんばかりに溜め息をつく。 「中学の時の校長よりはマシだと思うけど。」 灯も流石に疲れた表情をしている。 「それにしても生徒会長だっけ?男なのになんでセーラー服?」 明はその事がとても気になっているらしい。 「話をちゃんと聞いてればわかったぞ。今年から服装の自由が認められたらしい。だから着たい物を着られると言う訳。」 「ま、そんな事よりクラスを見に行こうか。3クラスあるから別々になれるな。」 今までは人数の少ない所だった為に1クラスしかなかった。 初めて3クラスになるので楽しみだった。 予想通り、3人とも違うクラスだった。 「俺は3組か。知り合いもいないな。」 光はいつものようにドライ。 「僕は2組。あ、出席番号が1番じゃない。」 灯は今まで9年間、ずっと1番だっただけにちょっと悔しそうだった。 「残りの俺は1組か。お、初めて1番・・・その下は横文字?」 明は2番の「Alfred Webber」というのを読めずに苦戦していた。 「じゃあ帰りに玄関で待ってろよな。」 三人はそれぞれのクラスへと向かった。
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