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ティーセットの乗ったカートを押して、コンラッドは部屋に帰ってきた。
そのまますぐに紅茶を淹れ始めた。
『砂糖は……
一杯半であってますよね?』
「うん!
ありがとうコンラッド!!」
そう言って笑顔で紅茶を受け渡すコンラッドに、笑顔で紅茶を受け取るユーリ。
こういう何気ない行動も、二人には幸せなものらしい。
だが、コンラッドはこの時、
ユーリに見えない様に自らの体で死角をつくり、
アニシナに貰った箱を取り出してそこから小さな小瓶を出した。
その小瓶の中にはピンク色の液体が入っており、
コンラッドはその液体を紅茶に混ぜたのだ。
ピンク色の液体はご察しの通り、
【催淫剤】
である。
しかもツェリ様とアニシナ特製の美香蘭から抽出し、作った媚薬であり、強力で即効性、
そしてとある副作用を、アニシナが付け足したらしい。
副作用の事は知っているが、何が怒るかコンラッドは知らない。
だがコンラッド【が】楽しめるのは確かだった物だと数分後に分かることになる。
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