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  彼女がそう言い終えると、悲しい表情を浮かべていた。   俺は、その研究所の奴等に腹立たしさを覚えた。 だが、自分には何も出来ない事が現状である。   (あれ...そう言えば、この前変な男に話しかけられたけど、知り合いだったかな??)   この前の事を思い出した俺は、夜姫に話してみる事にした。     「そう言えばこの前、変な人がお前を探してたぞ。」     俺がそう言った途端、風が一瞬強くなった。     『変な人とは...心外ですね。』     上の方から、男の声がした。 俺達は、声がした方に振り向くと、この前の男の姿があった。     「げっ!! あの時の変な人!!」   『俺は変な人じゃありませんよ。』     男は呆れた様子だった。     『...風磨(ふうま)??』     夜姫が、男をそう呼んだ。 男は、笑って頷いた。     『風磨!!』   『夜姫様...』     2人は、抱き合っていた。 その好景気を俺は、いじけながら見ていた。     「...知り合い??」     気まずそうに俺が聞くと、2人は抱き合うのを辞めた。     『彼は、私の世話役みたいな事をしてくれてた人で、風の力を持つ人。』   『初めまして、風磨と申します。』   夜姫が紹介を終えると、風磨さんが丁寧に頭を下げて言った。
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