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あの後、風磨さんと別れて俺と夜姫は教室へ向かった。
教室に入ると"誰か"が猛突進して来た。
ドドドドド!!!
ガバッ
『きゃぁ!!!』
夜姫が突進して来た"誰か"に抱き着かれ、悲鳴を上げた。
『夜姫ちゃん!!
俺頑張って授業受けたから、約束通り一緒に帰ろう!!』
突進して来た犯人は、仁だった。
顔をキラキラと輝かせながら言う彼を見て、逃げられないと思った夜姫は頷いた。
頷いた彼女を見ると、仁は狂ったように両手を挙げて、誰も居ない教室を走り回った。
そんな彼の行動を見ていた俺達は、顔を見合わせ苦笑いをした。
『夜姫ちゃん❤
早く帰ろうぜぇ😍』
浮かれまくりの仁を見て、恥ずかしいやら呆れるやらだった。
彼に急かされ、教科書を鞄に詰め、3人で教室を出た。
靴に履き変え、夜姫を真ん中にして校門を出た。
『夜姫ちゃん、テスト終わったら遊ばない??😍』
どうやら、彼は夜姫に夢中らしい。
(だから、彼女はどうしたんだっつの💢)
俺は少し、イラ付きながらも、口には出さなかった。
『用事が無ければ...💧』
夜姫も、仁の猛アタックに引いているようだ。
『うん、用事が無かったら2人で遊ぼうね😍』
『あ、あはははは(苦笑)
わ、私こっちだから💦
じゃぁ、また💦』
夜姫は仁のアタックに耐え切れなくなったのか、逃げるように去って行った。
『あぁ...夜姫ちゃん😢』
彼女と別れただけで、半泣きになった仁を見て「アホ」と呟いた。
『なんか言った??😍』
「ううん、何も😃」
馬鹿みたいに浮かれた顔をしながら、仁が聞き返して来たので俺も笑顔で答えた。
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