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  仁の家に着き、勉強をしていると、やはりさっきの男の事が気にかかった。     「さっきの奴、何者だったんだろ??」   『さぁ、それに何で夜姫ちゃんを??』     考えても何も分からず、ただ疑問が出て来るばかりだった。     「ぁ、俺バイト行かなきゃ。」     俺は、小さい頃に母親を亡くし、父親と二人暮らしをしていた。   父親は、単身赴任で家に帰って来る事は滅多になく、一人暮らしをしているようなものだった。   家賃は父親が払っているが、学費や自分の欲しい物等は自分で払っている。 そのために、俺はバイトを深夜まで行っている。   家の事を知って居る仁は、何も言わずに帰してくれた。     「7時か、早く出すぎたかな?」     そう考えながら歩いていると、路地裏の方から物音が聞こえた。   最初は、猫か何かだと思っていたが、言い争うような声が聞こえたので、気になり様子を見に行った。     『おい、大人しくしろ!!』   『煩い!!離せ!!』     どうやら、男と女のようだ。 暗くて、顔までは確認出来ないが、男が腕を掴み何かを女の頭に突き付けているようだった。     ガタッ   (ヤベッ💦)     足元に合った段ボールに足が当たってしまった。     『誰だ!!』     男が俺に気付き、振り向いた。     『よそ見すんなボケがぁ!!!』     一瞬の隙をつき、女がそう言い放つと同時に、男の顔に蹴りをかました。     『早く逃げな!!』   「え、あ、はい!!」     女の人にそう言われ、俺はバイト先まで走って逃げた。
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