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バタバタと音をたてて走り回る音。
小さなドアを開き、
「行ってきます!!」
と言いってから、しっかりと鍵をかける。
それから階段を転がるようにかけ降り、元気に走り出した。
「おはよう。」
「もう“おそよう”だろ、陽翼。」
近所のオバチャンに挨拶すると、若干怒ったように返ってきた。
「気にすんなって。」
屈託の無い笑顔で言う陽翼に、近所のオバチャンもつられて笑顔になる。
「今日もギルドに行くのかい？」
「うん!!」
元気いっぱいに陽翼はうなずいた。
「気を付けて行くんだよ。」
そうオバチャンが言う頃には、陽翼は人込みの中に消えていた。
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