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「はあっ、はあっ、はあ……やっと着いた。」
腰を曲げて荒い息をしながら言った。
陽翼の前には、周りの建物よりも少し大きな石造りの建物があった。
遠目にはあまり傷んではいないのだが、かなり古くからあるものだ。
陽翼は、この歴史を感じさせる建物が好きだった。
そして、その建物には看板がかけてあり、
「ギルド第一支部」
とあった。
ギルドは世界規模で活動しているため、至る所に支部が設置されている。
喧嘩などの厄介事、警護や警備、そして魔物討伐などの全ての依頼はここに集められる。
その依頼内容によって、個人や組織に仕事を振り分けるのが、ギルドの仕事なのである。
よって、ギルドには情報が集まり、各組織にも繋がりのある仲介屋のような役割を担っているのだ。
陽翼は、そんなギルド支部の一つの前に立っていたのだ。
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