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陽翼はスウッと深呼吸する。
古い木の匂い。
少し埃っぽい空気。
男臭い汗の臭い。
それらが、陽翼の全身を活性化させる。
「よっしゃっ。」
陽翼は床を蹴って、待合室に向かった。
「おはよう、オッサン!!」
そこら辺にたむろしている男達に挨拶をする。
「おう、陽坊。」
オッサン達は二カッと笑って挨拶を交わす。
「陽坊って言うなっ!!」
陽翼はムウッと頬を膨らませ、両手を振り回しながら抗議する。
「ははは。おめぇはいつも元気だな。」
「オッサンは昼間っから酒クセェぞ!!」
「このクソガキめ。」
「あはははは。」
明るい笑い声が、第一支部の一角に広がった。
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