君が好き

2/19
前へ
/20ページ
次へ
時計の針が夜の11時を少し回った頃、いつものように部屋の内線が鳴った。 ルームメイトに気付かれないように、 (と言っても気付いていると考えるのが普通だが) 僕は静かに受話器を取った。 「アリョー?」(もしもし) 「…… ……何でロシア語で出るのよ💦」 受話器の向こうから佳奈のふて腐れた声が聞こえる。予想通りの反応に透は満足気に笑った。 「ねぇ鍵開いてる?…今からそっちに行ってもいい?」
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加