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「……スペルロックねぇ。いつの間に使ったのよ」
「クレちゃんをイジメてる時にだよ。僕も馬鹿じゃないからねぇ」
スペルロック、魔術封じ。
基礎魔法の1つだが、詠唱を唱える事無く扱うのは困難だ。
それを16歳の子供が扱えるなど、幾ら魔術の盛んなアザーカルと言えど、珍しい事なのだ。
「まぁ良いわ。今日は1日ご飯抜きだからね」
「せめて3時のオヤツくらい食べさせてよー。じゃないと僕の精神が餓死しちゃうじゃん」
「意味解んない事ほざかないで。文句があるなら、朝ちゃんと起きなさい」
そう言い終えると、アイナは倒れているクレイドを踏み付けて、下の階へと降りて行った。
「ぶぅー。アイナのケチンボ。悪魔」
口を突き出して文句を言うスクリの頭上に、半径1m程の火球が現れ、それに気付いたスクリは急いで倒れているクレイドを掴んで盾にした。
その後、アフロ姿のクレイドは、医務室へと運ばれる事になった。
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