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「なんで俺がこんな目に……」
医務室から出て教室へと向かう最中、クレイドがそう呟くと、スクリはクスクスと笑い始めた。
「日頃の行いが悪いからだよ。だからそんなアフロ姿に……」
「笑うな!! てかスクリより真面目なんだけど!!」
「嘘言わないでよねぇー。毎日授業中に寝て、先生とアイナに説教されてる挙げ句に、それを右から左に受け流してる癖にさぁー」
「だからそれはお前だろっ!! 俺は先生に説教された事無ぇよ!!」
「そだっけ? まぁ今日はそのアフロヘアーを皆にイジラれるのは確定してるよ。頑張れクレちゃん」
何を言っても意味が無いと悟ったのか、もしくは迫り来るからかいの嵐に恐怖を感じたのか。
何はともあれ、木造の床に視線を落とし、目に光る雫を浮かべているクレイドを横目に見ながら、スクリは教室へと向かった。
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