両天秤?

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雄馬の目が徐々に丸くなっていくのが分かる。 「…それって… 付き合う上で…ってこと?」 信じられないといった様子の雄馬の言葉に、私は頷いた。 雄馬はしばらく唖然としてから、まるで子どものような笑みを浮かべて、私に駆けより、かと思えば力強く私を抱き寄せた。 「大切にする。 俺なりに… 好きになってもらえるように努力するから」 私は再び頷いて、雄馬の背中の服をつかんだ。 佐伯先輩には明日きちんと言おう。 もう2人を両天秤にかけるマネはしたくない。 何より… 雄馬を傷つけたくないから。
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