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「賢い右京君のお察しの通りこの娘達は私の離婚した妻に引き取られて暮らしていたんだが……1ヶ月前くらいから妻が体調を崩してしまい入院中の為今は私と暮らしているんだよ」
そう言った重信の顔はどことなく寂しそうだった。
右京は自分が沈んだ空気を作ってしまった事を後悔した。
「そんな顔しないでくれよ。別に右京君が悪い訳じゃないからね」
にっこり笑って言った重信の笑顔が逆に右京の心を締め付けた。
自分はなんて浅はかな質問をしてしまったのだろう……と
「とりあえず立ち話も何だしお邪魔していいかな??」
「あっ…はい!!」
右京が重信をリビングまで案内すると四姉妹も重信の後ろをドラクエみたいについて来た。
「ん??いい匂いがするね。ひょっとして右京君は料理中だったかな??」
右京は昼食を作っていた事をすっかり忘れていた。
重信が来るので張り切って多めに作ったのが正解だったらしく急な人数変更にもなんとか対応出来そうだ。
「はい。一応おもてなしするつもりでしたが………お昼は済ませてますか??」
重信が首を横にふったので右京は急いで作った料理をテーブルに広げた。
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