封龍刀物語 ～受け継がれし意思～

変わらぬ月

　名前の由来になった封龍刀（ほうりゅうとう）とは、古き時代に龍を封じた石、封龍石（ほうりゅうせき）を鍛え刀にしたものである。

　手にした者に龍の力を与え、常人では考えられない力を手にすることが出来る不可思議な刀。

　その刀を振るう者を龍士と呼ぶが、争いの最中多くが命を落とした。

　封龍刀がこの世に誕生し、もっとも多くの封龍刀が使用され、もっとも多くの龍士の血が流れた為、人々はそれを封龍戦争と呼んだ。

　十五年たった今なお、いにしえの国に終焉をもたらした国『源』は、多くの火種を抱え混迷を極めていた……。