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次の朝
昨日とは打って変わった
生憎の土砂降り
少年と少女
目覚めた二人の目に入った
残酷な光景
地面に落ち
雨にうたれるまま
横たわる
二つの影
色黒と小さな妖精の骸
二人が知った
あまりに悲壮な事実
彼らには
わずかしか時間がない
昨日の夜
二つの骸になったものが
あんなにも激しく愛し合った理由もわかった
少女は涙に溺れた
降りしきる雨の中
雨よりも大粒な雫を流した
怖い
怖いよ
あたしたち
いつまで生きてられるの?
あたしたちは
ほんの少ししか
幸せでいられないの?
少年は
泣き崩れる少女の
両肩を優しく抱いた
そうだ
ぼくたちには時間がない
だから
泣くなんてもったいない
笑ってくれ
君の笑顔を
一瞬でも多く
眼に焼き付けたい
少女は
ばか
とだけ言って
少年の腹を小突いて
宝石のような笑顔を見せた
いつの間にか
雨はあがっていた
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