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い、いやいや…
急すぎるだろ!!
ぱくぱくと金魚のように口篭る俺に、彼女…那帆は顔を向けた。
視線が絡まり、どくんと心臓が跳ねる。
「ベッドなら空いてますよ」
「……え?」
気の抜けた声に、那帆は抑揚のない声を返す。
「今、朝ですから」
彼女の顔は無表情。
だが、近くで見れば見るほど美しさが際立つ。
「……いや、そういう事じゃ…」
怒んないのか?
そう言うと那帆はめんどくさそうに顔を歪め、俺にソファに座るよう促した。
おとなしく俺は従う。
今思えばこの時に
既に俺は
絶対服従を誓っていたのかもしれない。
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