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「…あー、だる…」 下駄箱に靴を無造作に投げ、ため息をつき廊下を歩く。 結局昨日は考えすぎて眠れなかった。 頭が回らずフラフラと歩を進めている。 すると、無意識に保健室の前についた。 「……あー…」 頭痛ぇ…。 ちょっと寝ようかな。 雑音を立てながらドアを開ける。 頭を手で押さえ、部屋の奥をふと見た。 「……――」 見覚えのある 長い髪と端正な顔。 目の前には 昨日の彼女がいた。 「ふぇ!?」 ア然としすぎて妙な声が俺の口から漏れる。 「どうしましたか?」 消毒綿を作りながら、俺を見もせず淡々と話す彼女。 眼鏡を掛け、昨日と少し雰囲気が違っていた。 「あ……」
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